小児科は何歳まで

小児科は何歳まで?

子ども一般的には、15歳(中学3年生)までが小児科の対象と考えられています。
しかし新生児から乳児、幼児、学童、思春期の間は、成長段階に応じた対応が必要であったり、大人では見られない小児特有の疾患がいくつもあります。したがって、18歳の思春期頃までを小児科で診療できることが理想です。
小児科で対応するのは、体のトラブルだけでなく、こころ・生活習慣・学習・発達・性など多岐に渡るため、高校卒業くらいの年齢まではこれまでの成長歴を把握している小児科医を受診することが望ましいでしょう。また、各種アレルギー喘息、慢性的な神経疾患については、成人してからもこれまで受診してきた小児科医に相談される方も多くいらっしゃいます。
小児科では、各成長段階に応じた診療、小児特有の疾患、こころや発達のお悩みなど、総合的な診療が可能ですので、お子さんのお悩みについてお気軽にご相談ください。
また当院では、一緒に受診される保護者の方の風邪症状やアレルギー、予防接種などについても対応が可能です。どうぞご相談ください。

小児科と内科の違い

診察同じ病気であっても、大人と子どもでは、現れる症状などに違いがあります。また、子どもは自分で正確に症状を伝えられないこともあります。そのため小児科では、子どもの成長と発達を考慮して、患者様の年齢に合わせて全身の診察を丁寧に行っています。
詳しい検査やより専門的な治療を要する必要がある場合には、連携医療機関をご紹介いたします。小児科医は、地域の子どものかかりつけ医として、様々な専門科との連携も必要となります。同じ科でも、それぞれの病院や担当する医師によって、得意とする分野が異なりますので、患者様の症状に応じて最適な紹介先を見つけることもかかりつけ医として求められている役割となります。
「何科に受診したら良いかわからない」そんな時も、まずは小児科へご相談ください。

小児のアレルギー疾患について

アレルギー疾患は、年齢によって発症しやすいアレルギーが異なるという特徴があります。アレルギーになりやすい素因を持った患者さんの多くは、乳児期にアトピー性皮膚炎を最初に発症し、その後、食物アレルギー喘息アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎というように発症していく傾向があります。必ずしも全ての人がこのような病気の流れになるわけではありませんが、様々なアレルギー疾患が年齢によって次々と発症してくる様子を、音楽隊の行進(マーチ)になぞらえて「アレルギーマーチ」と呼んでいます。
つまり、アレルギー疾患は全身疾患として診ていかなければなりません。
湿疹は皮膚科、鼻炎は耳鼻科というように受診する診療科を特定してしまうと、全身の状態を確認できずに適切な診断や治療が遅れる可能性もあります。まずは小児科で全身の状態を確認し、その上でそれぞれの専門的な診療科を受診すべきかどうか判断するのが良いでしょう。

子どもの年齢によって注意すべき症状・疾患

乳児期早期

生後3カ月頃までの時期の赤ちゃんは、風邪はひくものの発熱することはあまり多くありません。発熱の症状がある場合には、重症細菌感染症などを考慮する必要があります。

乳児期

食物アレルギーを発症してくる時期はこの頃です。原因となる食物を血液検査だけで特定することは困難です。またアレルギーが疑わしい食品については、対象食品を単純に避けるということは適切ではありません。
正しく診断し、適確な対応をとることが、その後の健やかな成長につながります。

乳児期・幼児期

様々な風邪ウイルスに感染することで免疫を獲得していく時期です。子どものかかりやすい感染症には、RSウイルス、溶連菌、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、手足口病など、たくさんあります。迅速検査で簡単に診断ができるものもあります。また発熱に伴い、熱性けいれんを起こす事もあります。
風邪だけでなくアトピー性皮膚炎喘息花粉症などのアレルギー性疾患を発症するケースも多くなります。

学童期

ほとんどの風邪ウイルスに対する免疫を獲得し、発熱の頻度も病院を受診する頻度も次第に減っていきます。一方、肥満症や低身長、おねしょ、学習の困難さなど、幼児期には見られなかった問題が出てくることがあります。

思春期

慢性頭痛、起立性調節障害などの自律神経症状、生活習慣の乱れ、二次性徴の異常、心理的な問題など、複雑な症状・悩みもみられるようになります。

子どもの心理的なトラブル

小児期・思春期に心理的なトラブルに直面した場合、どこに相談すれば良いか迷う方も多いかと思います。専門的な診療が可能な医療機関がほとんどないため、まずは小児科にご相談頂くのが良いでしょう。
実際は身体的な疾患が原因であるケースもありますので、全身を総合的に診察するためにも一度小児科へ相談いただくことをお勧めします。

大人も診てもらえる?

風邪や鼻炎、花粉症などの薬の処方、予防接種であれば、保護者の方でも小児科で対応が可能です。

受診の際にあるといいもの

症状が始まった時期や詳しい症状の経過についてのメモや、熱型表もご活用いただけると、診察の際に非常に役立ちます。
発疹が出た時や、気になる便の色・性状の変化などは、写真を撮っておきましょう。
けいれんや、子どもの気になる仕草・様子などは、動画に残すのも良いでしょう。
また、小児科を受診する際には、必ず母子手帳とお薬手帳も一緒に持参するようにしてください。

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